スタピストマトの育て方(stupice tomato)
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スタピストマトの育て方(stupice tomato)
スタピストマトの情報
*1つの栽培事例です。間違っていることもありますので、予めご了承ください。
名称:スタピストマト(stupice tomato)
原産国:旧チェコスロバキア
固定種/F1種:固定種
葉の形:ポテトリーフ
つる性/這い性:つる性
背丈:1.2mくらい
1果房あたりの個数:6〜10個
1果の重さ:30g〜100g(1果房2個程度だと100gになる)
病気、障害の発生:病気はかかりませんでした。実のたかちが不揃いです。
熟期:早生
低温伸長性:良い
過繁茂による花落ち:花落はしにくい方だと思います。5本仕立てで栽培できました。
スタピストマトは、低温時から早く成長するトマトの1つです。そうはいっても限度がありますが。
背丈が低く、ポテトリーフです。
背丈が低いので、果房が密接して、実がたくさんなっているように見えます。
スタピストマトの栽培−成長
ほんとうに不思議さを感じられるトマトの1つです。
確かに飽きない品種です。不思議な生態がとても面白いです。
1果房5、6個で、これは2房写っています。
非常に近いです。
果たして葉が三枚あるのでしょうか?
ポテトリーフで低いタイプですのでもしかしたら、もっと近接しているかもしれません。
普通の中玉トマトのようでもあります。
違うのはプリーツが入っているところです。
これが決定的に違います。
大玉トマトのような中玉トマトです。
これは、樹の先端です。花も枯れ、新芽も枯れています。
芯止まりという状態です。
背は1m以下なのですが、あまりに多くの実をならしています。
無理もないでしょう。
花房から次の花房までの間に葉が1枚しかありません。
成長が止まったときに見られる現象です。
この状態では実がなりません。
スタピストマトの収穫
少し時間がかかりましたが、熟してきました。実がなるのは早いのですが、赤くなるのに少し時間がかかるかもしれません。このサイズのわりに国産F1大玉トマトと同じくらい時間がかかりました。
スタピストマトの味
これは、繊細な感じなのですが、本当になんとなく何かが違います。
まず、中玉トマトなのに昔の大玉トマトのように柔らかいです。
味は酸味が全くなくマイルドで甘いです。最後になにかフルーツのような風味が後味としてやってきます。大玉トマトに近い味ですが、今主流のものではなく、昔のものに近いかもしれません。しかし、だいぶ違います。こちらはだいぶフルーティーです。
スタピストマトは、昔のトマトの味と同じだと思っていましたが、やはり少し違うようです。実によってそれぞれ味が違っていることもあります。小さいものほど美味しく大きいものはあまりおいしいという感じがなくなってくるかもしれません。
特に普通の三倍位の大きさになったものは味が薄くなってしまっているような感じです。また収穫時期によって味にばらつきがあります。あまり味がしないと思ったら冷蔵庫の中で1、2日位寝かして、冷たい状態で食べるといいかもしれません。うまみ成分がずっと増して大変美味しいトマトになります。
スタピストマトの栽培に関して
わき芽を一切とらずに放任した栽培と、わき芽をある程度とって、5本仕立てにした場合で比較したとき、放任栽培では芯止まりがあまり起きず、上段まで結実していきました。
5本仕立てにすると、低位からたくさん中粒の実が結実するのですが、節間が狭く、だいぶ早く芯止まりしてしまいました。
全部の枝で、下の方はたくさん実がなって、上はとまっている感じです。
また、放任栽培の時は樹勢が強くなったのか、花から実ができる数が少なく、数が少ない分大玉トマトのようなサイズの実がなりました。
5本仕立てにすると、30g〜40gの中玉サイズが、すべての花が実になり、たくさんできました。
つまり、整枝すると、結実はよくなるが、良くなりすぎて芯止まりを起こす??
5本ではなく、もっと増やした方がいい?
下位段では摘果する?
放任栽培で大玉にする?
下位段に集中させて結実させ、短期育成で1シーズンに数回育てる?
海外の固定種は、花が咲きすぎて困ることがよくあります。国産のF1のように決まっていて行儀がよいものではありません。
花数が多いと、必要以上の数の実は肥大はしないものですが、そこから上の成長が止まってしまうなんてよくあります。下手をすると1段目で止まることも。
非常に興味深いものです。
このトマト、5本仕立てにして、1mくらいの背丈で成長が止まりましたが、果房は15段くらいは付いています。1果房5、6個です。30g平均で、1果房あたり180gでしょうか?1本で2.7kgでしょうか、多くは無いですが、短期育成といういことであればいい生産性なのかもしれません。
トマトは意外に、1シーズンに2、3回時期をずらして栽培できることもあります。早生の品種を使えば、8月以外はうまく栽培することができます。夏の育苗は楽です、発芽も簡単で成長が早く綺麗に苗が作れて楽しいものです。
こういう、短期間向けの品種も面白いかもしれません。国産F1だと、春から秋まで持ちこたえてしまいますが。。。